ハクビシンの分布

ハクビシン生態

ハクビシンは1属1種であり、ネコ目ジャコウネコ科に分類されています。南方系の動物であり、中国大陸南部を中心に、インドネシア、マレーシアなどの東南アジア、中南東部、台湾、インド、ポルネオ、スマトラ、ジャワ島にかけて広く分布しています。日本では昭和20年代初頭に静岡県、山梨県、四国、福島県、四国にまばらに分布していました。それから徐々に分布を拡大し現在では南東北から中部、四国で分布が集中しています。北海道でも局所的に記録があるようです。

ハクビシンの捕獲状況と分布状況からわかるように、現在の分布状況は沖縄県、大分県、鳥取県、大阪府を除く43都道府県に分布しており、全国的な生息が確認されています。

ハクビシンは外来種であるのか、それとも在来種であるのかという諸説がありますが、未だ断定されていません。外来種であるという説には以下があります。

・分布域が連続していない。大陸からの移動経路となっている九州や北海道に連続的に生息していない。

・日本ではジャコウネコ科の化石が見つかっていない。

・戦前から戦後にかけての毛皮需要の際、輸入され飼育されていた時期があること。

以上が外来種であるのではないか、という理由となっています。一方、在来種であるという説には以下があります。

・江戸時代の書物では雷獣としてハクビシンが描かれている。江戸時代には既に少数のハクビシンが生息していたのではないか。

・日本のハクビシンの頭骨計測値や形態学的特徴が、海外で確認されているものとは異なっている。

以上のことが在来種であると諸説の理由となっています。

日本産のハクビシンと東南アジア産のハクビシンとのミトコンドリアDNAシトクロムbの分子系統解析においては、日本産のハクビシンどれも東南アジア産のものとは一致しないものの、そのうち2つだけ台湾産で確認される6つの遺伝子型のうち2つと同一であること、西日本で優占する遺伝子型が台湾東部に由来し、東日本で優占する遺伝子型が台湾西部に由来することが確認されています。

環境省では移入された時期が明確ではない理由から、明治時代以降に移入した動植物を対象とした外来生物法に基づく特定外来生物に指定していないのです。その為、アライグマとは異なってハクビシンは駆除対象とはなりませんが、鳥獣保護法により狩猟獣には指定されていることが知られています。

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